大学を卒業して造園業へ。松戸専務インタビュー2
新松戸造園でどんな人たちがいるかってことで、社員のみんなにインタビューしてるんだ!前回のブログでは松戸専務から、会社や造園業に対する想いについて教えてもらったよ!
今回は、そんな専務が今、主に力を入れている仕事について聞いたんだ!!
大学を卒業して新松戸造園へ
松戸専務は、会社全体のバランスを見るということと、造園業界を活性化するための仕掛け役が今のメインでのお仕事って言ってたけど、造園業界に対して意識を向けるようなきっかけとかあったの?
僕が大学を卒業してからバブルが崩壊して、そこから15年くらい景気が悪かったんだよ。
バブル崩壊って、高度経済成長によってバブル景気になって、それが弾けて、不景気になったって言われる1990年代の話だよねー
僕が大学生の時に卒業後したら父の家業を継ぐってことは決めていたから、卒業してすぐ新松戸造園の従業員として働きはじめてたんだ。
そして、「この不景気の中で、新松戸造園の将来の経営者としてもこのままの経営や、会社の状態でいいのか?」そんな疑問を持ちながら仕事していたんだ。
仕事一つとっても一人じゃ何もできないじゃない?
社内でも、他の人たちと協力しながら仕事するのと同じように、造園業界の中でも、多くの会社があってそれぞれの会社の得意なところを持ち寄ってスクラムを組んでやることによって、業界としても時代の変化にも対応できるんじゃないかって考えたんだ。
スクラムって何人かで肩組みながら、円になるイメージのあれだよね!
ラグビーの試合の中での陣形から派生して一致団結するっていうような意味で使われてるね
そうやってスクラムを組むと言っても、一長一短にできることではないから自分たちで仕掛ないと、造園業界の将来にも繋がらない。だから、未来の造園業界ためにも、世の中に対してきっかけづくりや仕掛け役っていうのを、ここ10年くらいは僕のメインの仕事としてやってるよ。
造園業界若手のリーダーとして
きっかけづくりや仕掛け役っていうのは、具体的に言って、どんなことをやっているの?
個人として活動しているわけではなくて日本造園建設業協会っていう、造園の建設関連団体の全国組織の一般社団法人があるんだ(http://www.jalc.or.jp/index.php 通称:日造協)
この日造協で8年前に若者が業界で活躍できるような、地域リーダーズって組織を立ち上げられて、これまでの先輩方が仕掛け作りをしてくれてたんだ。
組織としては、北は北海道、南は沖縄まで全国に10の総支部があるんだけど、その組織の中で僕は、2016年から2年間、関東甲信総支部のリーダー、全国ではサブリーダーとして、2018年の6月からは全国の総リーダーとして活動しているよ。
総リーダーなんだ!全国の支部を見るのって大変そう!
そうだね〜。
やっぱり、各地域の活動があったり、地方と都市部で考え方が違うこともあるから正解が一つでもないしね。
あと、地方は地方で意見を集約して活動してるから総リーダーとしては、それぞれの情報の共有化を図って業界全体の活性化に繋がるように取り組んでいるよ。
取り組みの一例としては勉強会。若手の経営者たちが日頃の悩みや、自分たちの会社の経営のなかで考えていること、各々いろんなことがあるから、勉強会を通して自社の経営に役立てるような内容にしてるよ。
その勉強会って具体的には??
業界の流行りとか様々な勉強会を開催してるよ!
コウメちゃん、太陽光事業って知ってる?
知ってるよ!簡単にいうと大きな土地に太陽光パネル並べて、それで発電した電力を、電力事業者に売れるってビジネスだよね!
そうだね。
この太陽光事業をメイン事業としてる会社もあるけど、会社の副収入になるように、メイン事業とは別にやっている会社も多くあるんだ。
造園業界も、親和性が高いのではないかということも勉強会として開催したことがあるよ。ただ、当然賛否両論あって広大な土地に大量のソーラーパネルを設置するから、環境破壊に繋がっているのではないか、それを造園業の企業がやっていいのかって意見もあるんだよ。
そうなんだ!?
でも、ビジネスモデルとしては成り立っているものだよね?
その通り。だから、造園業をメインとして、太陽光発電をしながら会社の売り上げをあげている会社もあるんだ。
他にも、自然エネルギー事業っていうのが近年注目されていて、東北大震災のあと、原子力発電に変わるエネルギーとして風力・地熱・波力などの持続可能・再生可能なエネルギーが話題になってるね。
造園業界から参入しやすいものだとバイオマス発電っていうのもあるんだよ。バイオマスっていうのは動物や植物を由来にしてる生物資源なんだけど、それらを燃やしたり発酵させて、でる熱やガスを利用して電気を起こす発電方式なんだ。
植物を由来にするってことは・・・
お庭造る時に切った枝とか?!
その通り。
昔は、植木の剪定枝や刈り草っていうのは、一般廃棄物の定義だから野焼きしたり、町のクリーンセンターで焼却処分してたんだけど、リサイクルする時代になってきてるじゃない?だから、ここ20年くらいは、剪定枝とかも焼却処分ではなくて堆肥にしたり、チップにするっていう、再資源化の動きがあったんだ。
でも、堆肥やチップにしても、それを買い取ってくれる業者や売り先の数が確定していないと作りすぎて、結局、資材としても余って価格が下がるというようなリスクもあったんだ。
そこで、第3のステップとしてバイオマス発電への移行しつつあるんだよ。
バイオマス発電でいえば都市部や地方っていう、地域で制限されるものでもないし業界としても新しいことチャレンジでもあって今後の可能性の広がりにつながると考えてるんだ。
現状の太陽光事業に比べて、設備面やコストなど、投資する額が膨大だから、その費用を回収するのも簡単じゃないから課題もあるけどね。
こんな風に、造園業に従事する企業が、各々の会社の得意なところや、特徴を活かして結果を出していくことが、業界全体の拡がりにもつながるから、若手経営者たちにも、まずはきっかけ作りとして勉強会などを継続してやっているんだ。
時代の流れに対応していくのも、経営者には必要な能力ってことなんだね。
大学卒業はマストではない!造園業界の若手技術者の教育!!
そのほかには、若手技術者の教育ってことも重視しているよ。少子高齢化の中で、造園業界もその影響は出ている。新卒の採用も減っているし、本当は定年退職していいはずの世代の先輩方に現場を離れられると、人手と技術が足りなくなって困ることもあるんだ。
このままだと、業界として先細りなのは明らかだからね。
だからこそ、どれだけ個々の生産性を高められるかが重要なんだ。経験の浅い若手たちは、長年、造園業に携わっている先輩方からすると仕事の仕上がりが甘いって指摘されたり、図面が読みきれないから精度が低かったり・・・
まだ未熟だけど、現場としては大事な人手なんだ。
そのギャップを埋めるために、若手技術者の教育やスキルアップのための指導、これが僕達世代の経営者の抱えるテーマでもあるね。
僕自身、新松戸造園ももちろん、業界全体の将来のために日造協の地域リーダーズ、総リーダーとしての役割を全うしているよ。
なるほどー
専務が新松戸造園だけじゃなくて業界全体のことを捉えて仕事してるっていうのがよりわかってきたよ!!
でもでも、そんな専務、新松戸造園を継ぐのは決めてたって言ってたけど、どんな風にその決断したのかな??
専務の決断や、子供の頃の夢とか思い出の詰まってる話は次のブログで!!
参考:https://kotobank.jp/dictionary/
http://www.chuden.co.jp/energy/ene_energy/newene/ene_about/bio/index.html
画像参照:
http://www.at-s.com/sports/article/shizuoka/yamaha/397688.html