造園」「植木屋」「庭師」

それぞれ名前があって、別の仕事みたいに思うかもしれないけど

みんな「造園業界」にくくることができるんだ!

なんで、こんな風にいろんな名前があるかって言うと、時代とともに人々のくらしが変化してきたことで、生活する上での人々の求めることも変化してきたからなんだ!そうやって世の中の需要に合わせて専門性のある人たちが出てきて、生業として名乗ることで新しい職業ができているんだよ。

前回のブログで説明した造園工事業が建設業のうちの一部である様に、植木屋さんや庭師、ガーデンプランナーとかも造園業界のなかで細分化されてるだけなんだよ。

お庭屋さんとは一線を画す!?これが造園業のいろは!

今回のブログではこのお庭の歴史を詳しく紹介していくよ!!

 

飛鳥時代に遡る

日本人が庭という空間を造りはじめたのは、遡ると飛鳥時代から始まってるんだよ!この頃は庭というよりは庭園と呼ばれるような広大なものが主な庭だったんだよ。

飛鳥時代って、古墳時代や邪馬台国の卑弥呼が統制していた大和時代をへて、歴史として記録が残り始めたころね!

その頃は仏教が、いろんな考え方の中心にあったから、庭園もその影響を受けていたんだ。庭園の中で、仏教世界の中心だった須弥山(しゅみせん)という場所を表現して、その周りを描くっていうのが一般的なものだったそうだよ。

その後から阿弥陀信仰が広がっていったことで、今度は極楽浄土を表す様なデザインに変わって行ったんだ。

それまでは山をイメージする空間が多かったんだけど、極楽浄土をイメージして島を模した庭が多くなったんだ。

橋がかけられて、現世と極楽浄土を結ぶものとされて、庭全体が現在では生きている自分たちが見て体験できる極楽浄土という様な造園空間につくられる様になったんだって。

こういう橋がかかってるお庭って、お寺のお庭だったりして、今でもちゃんと手入れされているところが多いよねー!

上の写真は香川県高松市の栗林公園だよ!!綺麗だね♪

奈良時代になると、築山、池、島、白砂、水流、滝などの基本的な構成が様式化されていたみたいだよ!

ここまでくると、「自然を活かそう!」というよりは、「信仰宗教の教えの元こうあるべき」として、人が完全を目指した空間になっていたんだね。

それに逆行したのか、平安時代には自然観を大事にする様なデザインになっていったんだよ。

その後も各時代でそれぞれの文化が発展していって、それに伴った庭園空間というものがデザインされる様になっていったんだ。

ここまでみても、時代の背景によってお庭の姿が変わっていったことがわかるね!

 

そして江戸時代、江戸に住んでいた人たちは新しい物好きだったんだって!

その頃、朝顔とか椿とか、園芸がブームになっていて、その園芸種ブームに乗って苗を育てたり、種を作るための技術をつけていったりして植木屋さんっていう職業が確立されていったんだ。

江戸時代はお花見の文化も出来始めた頃だったから、この植木屋さんたちが百花園や花屋敷を造ったりして、自分たちの品種や技術を世間に見せつけて、造園空間そのものの広がりも見られたんだよ。

そうしたものと、それまでのお庭に対する文化・信仰など全て盛り込んで、日本庭園の集大成となる様な庭園空間が作れていったんだね。

 

近代に突入

江戸時代の頃までは、庭園をもてるのは偉い人やお金持ちだけだったんだろうけど、明治時代以降は欧米文化が日本に流れ込んできて、人びとの生活自体も大きく変わっていったよね。

明治時代に入ってからは「公園制度」というものが交付されたんだ。

東京の上野を始めとして5つの公園が開園したんだよ!

この時から、植木屋さんたちが公園の土木の工事に携わる様になったんだって。個人で商工会とかに在籍してた人たちを中心に、造園会社を設立する人たちも出てきて、造園業っていうものが世の中としても確立していったんだ。

大正・昭和と都心部も大きく街並みが変わったり、戦後の大規模な復興事業なんかがあったりして、そういう場面でも造園業の人たちも携わって、どんどんと技術を向上させていったんだ!

そして昭和29年に28社の造園業が集まって、「東都造園建設業組合」が発足した。こうやって植木屋さんが種の栽培や出荷が中心だった業態から工事技術を伴う造園業態に変わっていったんだ。

この頃から庭師・植木屋さんと呼ばれる人たちと造園会社として大きな組織で造園業に携わる人とが明確に別れるようになったんだね。

庭園やお庭の歴史を見ると造園業とお庭屋さんの違いも見えてくるね!!

 

まとめ

・日本の庭文化のはじまりは飛鳥時代の日本庭園

・権力や財力がある人がお庭を持てた

・時代背景に合わせて日本庭園は変化していく

・近代になると、個人がお庭を持つようになる、造園業と庭師がはっきりと別れるようになる